までい着とカーネーション

「までい着」というものがあります。

「丁寧に」「心をこめて」などを意味する「までい」。

「までい着」を初めて聞いたとき、さぞや手の込んだ晴れ着なのだろう、私はそう思いました。

今日、福島市松川にある仮設住宅に行きました。

ここは平均年齢が70歳代という、高齢者が多い仮設住宅です。

今日は、もう少しあとに行う予定のあるプロジェクトのお話をするため、こちらの管理人さんのところにお伺いしたのでありました。

じつは私はなかなかこちらの仮設住宅に伺う機会が無く、今回がはじめての訪問。

お年寄りが多い仮設住宅と聞いていたので、なんとなく、静かーなところかな、と思っていました。

ではでは、「までい着」の話に戻りましょう。

ここ、松川の仮設住宅には「いいたてカーネーション」というおかあさんたちのグループがあります。

おかあさんたちは着なくなった着物をリメイクして、半纏やエプロン、そして「までい着」を作っているのです。

いいたてカーネーションの世話人のおかあさん2人が今までつくったものを見せてくださいました。

ひとつひとつ、丁寧に、そして美しくつくられています。

なんでも実際に着て見せてくれる田中さん。

たちまちファッションショーになりました!

小物もあるよ。

そしてそして・・・

なんとなんと、これが「までい着」だそう。昔は野良仕事のとき着ていたそう。

思ってたの違かったーーー。むしろ逆!・・・けど、いいですよね、これ。

「パジャマとか部屋着にいいのよ。」だそう。たしかに。

男性の方が購入していったこともあるそうです。着物の柄によっては、男性が着たほうがかっこよくなったりしそう。

いろいろとお話を伺っている間、管理人さんも世話人のお2人からも、ほんとうに楽しくてたまらない!という気持ちが

とても伝わってきました。

そして笑いが絶えないのですよ。それはもう、「箸が転んでも楽しい年頃」という言葉が頭をよぎったほど。

届いた着物をひろげている世話人のお2人。この時間が一番楽しいらしいです。

ひろげて、素材をみて、柄をみて、着物をばらす。お2人の仕事のひとつです。

「お2人は縫わないんですか?」

「私たちはこんなにきれいに縫えないもの~」

縫えないから参加しないのではなく、縫わなくてもこうやって参加することができる。

とても素敵だと思います。どこにも負けないくらい素敵な仮設住宅ですよ、きっと!

しかし、やっぱり震災後のことや今の不安な気持ちをお話してくださったときは、

あんなに明るかったおかあさんたちの顔も曇ってしまう・・・

今を少しでも楽しく過ごすため、前向きに自分の好きなことをする!と決めたおかあさんたち。

今日一日で、わたしはすっかり「いいたてカーネーション」のファンになってしまったのでした。

2012.05.15

 
  • 稲岡

    12月11日NHKの番組を見て、早速「までい着」を検索しこのサイトを見つけました。
    くるしい環境の中から、立ち上がる女性達の底力に感動しています。
    毎年、、歳を重ねる人間です。若い人達を巻き込んで、活動を継承して行ってください。

    陰ながら応援しています!

     
     
     
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